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風邪ネタ2(前編)
 「だぁあー!熱ィ…!」

がばりと撥ね除けた毛布から、蒸した空気が逃げて行く。けれど少しも涼しくならない。
茹だる程の熱の源が外界のものなのであれば、衣服を脱ぐとか…まぁ、普段から背負った誇りを見せびらかすような格好だけれどもそれでも、其処を離れるだとか、どうにかしようがあるのに。
汗を拭うような形で額に宛てた腕が湿った様には感じなかったのは、出て行く端から蒸発してしまっているんだろうか。
目の上を覆った腕を離して翳してみると、透明にぼんやりと輪郭を覆う歪みがあって、おれが発する熱が視覚で確認出来る程なのを知った。
自分に、病に、能力に、辛さに、恨むものが多過ぎて、憤りは言葉にならず呻き声に要約される。
 
「うぅー……熱ィ…」

もう何度目か解らない呟きを漏らして、その言葉と矛盾している気がするけれど再び頭まで毛布に包まった。
放てないから、封じ込めてしまいたいと思った。



【風邪っぴきエースぐんとお世話マルコさん。2】

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がんばれサッチ兄さん
向き配置とか広さに多少違いはあれど、同じ船の中。当然船室は何処も同じ様な造りだ。
最近、上がり込む事が多くなった部屋の中、大体のものは既に物色し尽くしてしまっているけど、もう長いこと暇を持て余してるおれは、仕方無く何度か手にとった事のある本を選んでベッドで広げた。

「おいエース、そっちのヤツは丁重にな」
「解ってる。っつーか見ねェよ」
「っかー、わっかんねェなァ」

物が少ないおれの部屋より賑やかで、
整えられたマルコの部屋より乱雑な、
この部屋の主、サッチは、机に向かって似合わない書類仕事をしながら言った。
サッチが指したのは、本人が女神達と呼ぶそのテの冊子のコレクションだ。触れば折り目がどうのとか口うるさく言われるだろう、それでも見たいという程の興味は無い。
しかしそう答えると、それはそれでうるさい。
女体の神秘とやらを語り始めたサッチを無視して、ぺらりと本を捲る。その内、1人で満足したのか、おれに聞く気がないことを正しく受け取ったのか、再び机に向かったらしい。静かになった。



『がんばれサッチ兄さん』

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風邪ネタ1
細かな雪がチラチラと、穏やかな海面に迎えられ消えて往く。
今日の海は、随分と優しく大らかな表情だけれど、果たしてその内はどんなに冷たいだろう。
昨日エースが、その温度を身をもって確かめ、風邪を引いた。


 風邪っぴきエースぐんとお世話マルコさん。

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プロフィール
HN:
とど”まるこ”とをしらない人達
年齢:
14
HP:
性別:
女性
誕生日:
2010/11/22
職業:
モビーディック観察
趣味:
妄想
自己紹介:
マルコがエロ過ぎて心がやす”まるこ”とがない やすまると
マルコが男前過ぎて萌がしず”まるこ”とがない しずまるです。
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