回復しましたー！
回復した今、一週間ほど前の自分の記事を見返してしまって、
たぶんもう熱出始めてたんだろうな…
と遠い目になりました。

しかしびっちなエースもイイ！
そう考えていたのはまた事実。
ストリッパーエースと、そのクラブに接待で連れて来られたお偉いマルコ、
とかそんな２人を書いてみたいなぁ…



そんな訳で……出勤のタイムリミットまで、勢いでいけるところまで書きなぐってみようと思いま…した…が、
結果、エース出て来るところまでも行き着けなかったっていう…
某猫型ロボットよ…わたしに書くのを速くする道具をおくれよ…！！


本当にさわりだけになってしまいましたが、つづきへどうぞ…


［しずまる］

此処に通される者の自尊心を刺激することばかりに重きを置いた下品な高級感は、店全体の雰囲気から明らかに浮いていながら、外れてはいない。
こういう場所に身を置いてみると、ふと、人間の身体の殆どが水分であるらしい事を思い出す。爆音が身体を内側から細かく揺さぶる感覚を心地良いとさえ感じる、いい設備だ。時折、劈く様な音色が混ざる事のみに目を瞑れば、選曲も悪くない。
なめしの丁寧な本革が、媚びる様な柔らかさで背を包む感覚も良い。ただ、からからと弄ぶグラスの中身が喉を通って降りる時には、馴染みの小さなバーのカウンターの無愛想に硬いシートを想う。けれど、それと比べる方が酷である事を理解しているので、総じて「気に入った」と呟いてやる。
すると少し離れた隣で様子をうかがっていた男が、この音量の中にも関わらず聞き取ったようで、満足げに微笑んだ。
「それは何より。でもまだ早いですよ。ここからが、きっともっと気に入る」
「へェ」
第一印象が悪くないと踏んだ途端にそわそわとした表情から一転、覗いた我が物顔に、先程の言葉を早速撤回したくなる。
「さぁ、ほら始まる」
「…楽しみだよい」
計ったようにBGMが途切れたお陰で、大音量に紛らせて吐こうとした息は行き場を失い、仕方なく短く同調を口にする。
バチン、バチンと爆ぜる様な音がして照明が落ちた。
ショーガールに罪は無いが、ショーがどんな出来であろうと、これ以上この男をつけあがらせるような発言をする気にはならないな。
音楽に代わり歓声に満たされたフロアを、やけに冷めた蒼で見下ろして、マルコはそんな事を思った。