お互いに、お題くれ合戦な日々です。

今日はグラスー！
あちらのお客様からです（ドリンク入りのグラスをカウンターを滑らせて届ける技名）を、
マルコはさり気なくさらっと、
サッチはこれ見よがしにキザったらしくやって欲しい。
で、おおおかっけーおれもやる！ってやってみたエースはがちゃんばしゃー！

「…拭いとけよい」
「はい」

バーでバイトでもしてるんでしょうかこれ。
マルコがマスター？
バーテンな姿でグラスをキュッキュしてるエース可愛いたまらんやすまる描いて。


高校生エースと、…職業不詳マルコ。
やたら大人びた、高そうなバーとかに連れて来られて、居心地の良く無さそうなエース。
「まァ、気楽にしろよい」
って言われても、なんだかいつも通りの音量で喋るのも憚られるような。
気を休めようにも、その為には欠かせない食べ物を注文したいのにメニューが読めない。
むむむって眉を寄せてたら、マルコが笑って適当に色々と頼んでくれて。
程なく飲み物が届けられて、
ノンアルコールカクテルという名のジュースと、度数の高いお洒落なお酒で乾杯。
（美味いけど、ジュースじゃん）
って、なんだか自分がとても子供なような気がして。
次第に運ばれる皿は、此処は上品にゆったりと食より飲を楽しむ場所なんで〜、とでも言うみたいなちまちました盛られ方で、それらを大量に持って来させている状況もまた、とても子供なような気がして。
背伸びがしたくなって、マルコのグラスを寄越せって言うけど、
「餓鬼には早い」
って言われて余計にかっちーんとして奪って飲んで、
「ぐわっなにこれ喉熱ィ！」
ってなればいいさ。

（くっそ、結局餓鬼みたいだ）
って悔しくなって黙り込んで、そうしてる内に喉を灼いた酒は腹の中も熱くして、頭に回って。
睨む様な目つきで、視線はマルコの手元へ。

全体的に暗い店内、テーブルの上に降りるスポットライトの中で、
濡れた氷がカラカラ鳴って、透明なグラスがきらきらしていて、
それを揺らす指がきれいで、そんなマルコがなんというか凄く大人で、
（格好いいなァ）
と、それから
（ああ、すきだ。）

そんな風にぼんやりと持ち上がった視線とぶつかってしまったら、
もうお持ち帰るしかない。まぁもとよりそのつもりですがね。


ちなみにお酒について全体的にうろぉっとしているのは、私が下戸だからです。
マルコに格好つけさせたいからお酒勉強したい…
今のまんまじゃバーとかちんぷんかんだよーー

［しずまる］