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2024.11.17 Sunday
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冷やし中華
2012.07.01 Sunday
始まってますね。
そんな訳で、友達にお題もらいました、冷やし中華。
開始のお知らせのあの張り紙は、あーもうそんな時期かーと、毎年各所で目にする度に思わせてくれますがー。
「冷やし中華…じゃねェだろい」
「うん?」
「こいつは、冷麺だよい」
背中に、ごごごご、と怒りを背負って、ステンレスのボウルを見下ろしてるマルコが浮かびました。
エースは、
「ん?同じだろ?」
なんてキョトンと首を傾げてしまったりしたら最後
「…『冷やし中華』を『冷麺』っつって出す店はあるよい。それが別名として通る名称なのは確かだ。おれはそれも気に食わねェがな。『冷麺』を期待して『冷やし中華』が出された時の落胆をどうしてるくれる。なまじ間違ってもねェっつう風潮だがら始末に追えやしねェ。
だがな、『冷麺』っつって『冷やし中華』を出すなんざ間違いでしかねェ、有り得ねェんだよい。
いいかエース。冷麺は蕎麦粉、中華麺は小麦粉だ、麺だけじゃなくスープもまるっきり違ェ、覚えとけよい」
「う…うん?」
うわーなんだこのマルコ!
食に執着するけどこだわらないエースと、
食にある程度のこだわりを持つマルコ、
という二人にとても萌えるのですが、これはある程度の域じゃないかな…まあいいか!
お店じゃないかな、エースの手料理ですかな。
同棲してて、『今日は冷麺だぞー』とか迂闊にメールしたんでしょうかね。
学習しないエースが、食に対して不用意な事をしてよく叱られるとか可愛い。
一口くれよ、の一口の時に、一口と言いながら沢山食べちゃう、ってのには寛容だけど、
冷やし中華のスープに勝手に沢山からしを溶かしちゃうとか、うどんとかの卵の黄身を割っちゃうとか、カレーのルーとご飯の比率の計算を乱す感じに掬うとか、そういうのは怒られる…みたいな。
お店だったとしたら、
クレーマーな感じの客マルコとバイトエース。
んなこと言われたっておれが決めたんじゃなく店のメニューだ、けど、すみません。って頭を下げるエース。
すると満足したように頷いて、食べ始めようとするマルコ。
あれ、怒ってんじゃないの?って思って首をかしげるエース。
いやすまない、冷やし中華は冷やし中華で好きなんだ、って笑うマルコ。
違うんだよ、って教えてあげたかっただけなんだきっと。…うーん、逆に面倒くさい気がする。
し…仕切りなおして…。
毎日、バスの停留所で一緒になるマルコとエース。
じっとりと纏いつくような暑さに、それに耐えて向かう事を強いられている行き先にうんざりして、
やたらと爽やかぶった空気を嫌味に感じるような時間。
いつも、仏頂面で佇んでる変わった髪型のスーツの男が、
「夏だな」
って小さく呟く。
自分のように暑さに辟易としたから、って訳じゃなさそうな、どこか嬉しそうな声だったのが気になって、
何を見たんだろう、ってつい視線を彷徨わせたら、彼はバスがやってくる筈の道の向こうを見つめていて、
そこに例の張り紙。
ああ、美味しいよなー。って思って。
なんて考えたらほんのちょっとの間だけど、暑さからくるしんどさのことを忘れて。
バスが来て、張り紙のある店は見えなくなって。
バスに乗って、その男は少し遠くなって。
それから、
(あの人、昼飯冷やし中華かな…いいな、おれもそーしよ)
なんてもやーっと思うところから、マルコの事をじわじわ認識してくエース、とか。
ふー。
こんな感じでなんとか取り繕えて……いませんか、そうですか。
[しずまる]
そんな訳で、友達にお題もらいました、冷やし中華。
開始のお知らせのあの張り紙は、あーもうそんな時期かーと、毎年各所で目にする度に思わせてくれますがー。
「冷やし中華…じゃねェだろい」
「うん?」
「こいつは、冷麺だよい」
背中に、ごごごご、と怒りを背負って、ステンレスのボウルを見下ろしてるマルコが浮かびました。
エースは、
「ん?同じだろ?」
なんてキョトンと首を傾げてしまったりしたら最後
「…『冷やし中華』を『冷麺』っつって出す店はあるよい。それが別名として通る名称なのは確かだ。おれはそれも気に食わねェがな。『冷麺』を期待して『冷やし中華』が出された時の落胆をどうしてるくれる。なまじ間違ってもねェっつう風潮だがら始末に追えやしねェ。
だがな、『冷麺』っつって『冷やし中華』を出すなんざ間違いでしかねェ、有り得ねェんだよい。
いいかエース。冷麺は蕎麦粉、中華麺は小麦粉だ、麺だけじゃなくスープもまるっきり違ェ、覚えとけよい」
「う…うん?」
うわーなんだこのマルコ!
食に執着するけどこだわらないエースと、
食にある程度のこだわりを持つマルコ、
という二人にとても萌えるのですが、これはある程度の域じゃないかな…まあいいか!
お店じゃないかな、エースの手料理ですかな。
同棲してて、『今日は冷麺だぞー』とか迂闊にメールしたんでしょうかね。
学習しないエースが、食に対して不用意な事をしてよく叱られるとか可愛い。
一口くれよ、の一口の時に、一口と言いながら沢山食べちゃう、ってのには寛容だけど、
冷やし中華のスープに勝手に沢山からしを溶かしちゃうとか、うどんとかの卵の黄身を割っちゃうとか、カレーのルーとご飯の比率の計算を乱す感じに掬うとか、そういうのは怒られる…みたいな。
お店だったとしたら、
クレーマーな感じの客マルコとバイトエース。
んなこと言われたっておれが決めたんじゃなく店のメニューだ、けど、すみません。って頭を下げるエース。
すると満足したように頷いて、食べ始めようとするマルコ。
あれ、怒ってんじゃないの?って思って首をかしげるエース。
いやすまない、冷やし中華は冷やし中華で好きなんだ、って笑うマルコ。
違うんだよ、って教えてあげたかっただけなんだきっと。…うーん、逆に面倒くさい気がする。
し…仕切りなおして…。
毎日、バスの停留所で一緒になるマルコとエース。
じっとりと纏いつくような暑さに、それに耐えて向かう事を強いられている行き先にうんざりして、
やたらと爽やかぶった空気を嫌味に感じるような時間。
いつも、仏頂面で佇んでる変わった髪型のスーツの男が、
「夏だな」
って小さく呟く。
自分のように暑さに辟易としたから、って訳じゃなさそうな、どこか嬉しそうな声だったのが気になって、
何を見たんだろう、ってつい視線を彷徨わせたら、彼はバスがやってくる筈の道の向こうを見つめていて、
そこに例の張り紙。
ああ、美味しいよなー。って思って。
なんて考えたらほんのちょっとの間だけど、暑さからくるしんどさのことを忘れて。
バスが来て、張り紙のある店は見えなくなって。
バスに乗って、その男は少し遠くなって。
それから、
(あの人、昼飯冷やし中華かな…いいな、おれもそーしよ)
なんてもやーっと思うところから、マルコの事をじわじわ認識してくエース、とか。
ふー。
こんな感じでなんとか取り繕えて……いませんか、そうですか。
[しずまる]
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