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2024.11.16 Saturday
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物持ちのいいひと
2012.09.29 Saturday
身の回りに置く物は可能な限り、良質な革や木製のものを選ぶ。
あれらは寿命が長い。使い込む程に手に馴染み、味を増して、店頭に並ぶありふれたものから、自身の一部のように感じられるものへと育ってくれる。うまくやれば、言葉通りの一生物、マルコはそういうものが好きだ。
けれど当然、あれらより短命の物とも付き合わなくてはならない。
初期設定のままの、刺すような音を止め、小さな液晶を眺めていると
好奇心剝き出しの、刺さるような視線を感じる。
どう扱おうといずれガタが来ると知れている、この携帯電話と付き合って4年程経つ。
何度、化石だなどと例えられようとも、これは未だ、短いなりのその寿命を全うしていないので、手放す予定は無い。
ただ、
「うわっ、その携帯!」
全くこのままの言葉で驚く声を何度聞いたか知れない、最早日常茶飯事とも言える極めて小さなセンセーションと、それにいちいち対応することには、もう心底うんざりしていて、後に続くのが旧い物を軽んじた態度であれ、物持ちの良さを讃える言葉であっても、またか、と度々内心で舌を打っていた。
ただでさえそうなのだから、それを発したのが見知らぬ若造で、立ち食いうどん屋のカウンターで即物的な食事を始めようとしたタイミングだったなんてもう最低で、聞こえないフリという選択肢が現れるより早く、マルコはそれはそれは嫌な目つきとなって、唸るような声を返した。
「あ、そうじゃなくて!」
なにが、そう、なのか。
自慢ではないが目つきは良くない方で、この若者もなかなかではあるものの、マルコは彼より背も高いし、特殊な髪型なども、畏怖の対象とされる事があるのを知っている。
けれど若者ときたら、一瞬たりとも怯まず、やけに懐いたようにへらついて、鞄をごそごそとやっている。
それでマルコは、調子が狂う、と眉を寄せたけれど、
本当に狂わされるのは
「ほら、おれも一緒!初めて会った!」
どう見ても半分程の歳の若者が、
化石と呼ばれる見慣れた機械を突き出し、
化石と呼ばれる見慣れた機械を突き出し、
不躾にくだけた口調で、それはそれは眩しく笑ってからのこと。
とか!!(なげた)
そんな出逢いいかがですか…。
物持ちよさそなマルコと、そうはみえないエース。
実際、出逢ってからエースはたまに携帯とか落下させちゃうし、
「そんな扱いでよく頑張ってるな…」
ってエースの携帯に話しかけちゃったりするマルコとか痛可愛い気がする!
手に入れた物を大事にする2人だから、末永いんでしょどうせ!イチャラブしてろよもう!!
あとまぁ営んでる時とかも一つになってからがしつこくて「おれは保ちが良いんだよい」とかなんでもないです終わっとけ
[しずまる]
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