更新停止しました。
ありがとうございました!
[PR]
2024.11.13 Wednesday
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ひやかし歓迎
2012.12.07 Friday
先日、刀剣のお店に立ち寄りました。
といってもただの通りすがりで、おもてのウィンドウのディスプレイといい、後ろに透けて見える店内の雰囲気といい、全体に仰々しく格式高く、それにただ間抜け面でおお…と立ち止まってしまっただけだったんですが。
上等そうな別珍の赤布の掛かった台座に、如何にも歴史ある業物で御座い、ってな風格で据えられた剥き身の刃、本当に刃だけで、良く知った刀の姿じゃなかった…鍔が傍らに、細かな金細工がとても綺麗な上面をこちらに向ける形で飾られていました。
大層な名前?と、拵え?がどうのというような事が書かれているらしい紙に、値段の表記は無く、確かに此処に値を書くのは無粋に思えるけども…値段書いてないって怖いわーどんだけするんだよ怖いわー、という感じで眺めていて、
単純に、とても綺麗で、そしてカッコ良くて、見惚れてもいました。
エースも、きっと立ち止まってくれると思います。
で、ただそれだけ、「かっけェ」「キレーだな」それだけで通り過ぎちゃう所でしたが、
「金粉銘古備前助包花押、800年前の刀です」
「はっぴゃく…、すげェ」
とても自然に声をかけられて、そして自然に応えてしまって(※台詞の刀銘は当てずっぽうなネット検索で出会った似た雰囲気な気がする響きのお名前を拝借してます、いつもながらとても適当ですすみません)
そしたらそれから、取っ付きにくそうな名前や飾り方、その堀を埋めるみたいに
その刀について、傍らの鍔について、思わずへぇと言っちゃう蘊蓄まじえて説明してくれるお店の人、マルコ。
こういう風に凄い品なんだお前なんかに買えやしないだろう、みたいな嫌な感じとか一切無く、相手の気持ちお構いなしに自分の知識を自慢したいおっさんな感じも一切無く。
客になれるような財が無い事は明らかな若者相手なのに物腰柔らかく、エースの興味を誘って、好奇心を擽り、知識欲に応える、そんな感じで。
「この細工の作業は一度始めると中断が許されない。睡眠どころか食事もトイレもいけない、手を止めた所で、境が出来てしまう。こっちの作品にはいくつか筋があるでしょう、模様にも見えるけれどこれは休んだ回数です。この筋があるのが近代の作品。昔はこの細工専門の金工が居て、不眠不休でこれを彫ってた。とにかく集中力が要る仕事だったので、二十歳が定年だった」
「二十歳!? おれ、もうすぐ20です…定年って…昔っつってもなんかショックだな」
「ふ、知らない方が良かったですか」
「いや、すげー面白ェ、です。なんか……さっきまでよりこいつらがカッコ良く見える」
「それは良かった。中も見ていきませんか、時間があれば」
「え! ぁ、でもいーんですか…おれとても刀なんか買えないし、あ、なんかってのは、そーじゃなくて」
「くっ、はは、構いませんよ。売りつけようなんて思ってない。今日は暇で、話し相手が欲しかった所だったんです。貴方のように楽しそうに聞いて貰えるのは嬉しくてつい」
「…そ、そういうことなら」
「ありがとうございます」
「あ、あの。話し相手なら、その」
「なんです?」
「敬語ナシとか、駄目ですか」
「苦手ですか」
「なんか居心地悪いというか落ち着かないってーか」
「分かりました、いや…分かったよい。ほら、入れ」
「……よい?」
ってな具合に中に入りましてですね、
お茶なんぞ出されて色々と…
刃の反りとか先端の形がそれぞれ、突く、斬る、叩く、に適した形でどうとか、
それが、その時々の戦のスタイルだったり場所だったり、時代の移り代わりに沿っての変化である事とか、
日本刀の製作方法はロストテクノロジー、オーパーツなんだぜ的な話とかまで、
沢山話してもらったらもうエース大興奮だと思うんす。
エース大興奮だし、そんな子に話してたらマルコも楽しいでしょうし。
置かれてる刀、一振一振それぞれの話とかずーっと出来ちゃうくらいにはこのマルコ刀を愛してると思う
これはエース通っちゃう感じのあれになりませんかなりますでしょう。
今日はこいつの話聞かせてくれよって、一振ずつ。
売れて行く時には、そっかお前行っちゃうのか…大事にしてもらえよ、とか。
一通り聞いたら、あんたの事も教えてくれよ的なことになれよ。
まあ入っていきなさいよ的な所からだけ純度100の妄想です。
そこまでは実際にあって、N●Kの番組のようでいて更に取っ付き易く興味深い話を聞くのがとても楽しかったんですが…
造詣の深い大人の男の格好良さが堪らん感じのマルコと、
そんな人から話を聞く事で受ける刺激と興奮と憧れに輝くエースが見たい、
という気持ちに乗っ取られ、他にもいくつか聞いた筈の話は抜け落ちました。残念!
[しずまる]
といってもただの通りすがりで、おもてのウィンドウのディスプレイといい、後ろに透けて見える店内の雰囲気といい、全体に仰々しく格式高く、それにただ間抜け面でおお…と立ち止まってしまっただけだったんですが。
上等そうな別珍の赤布の掛かった台座に、如何にも歴史ある業物で御座い、ってな風格で据えられた剥き身の刃、本当に刃だけで、良く知った刀の姿じゃなかった…鍔が傍らに、細かな金細工がとても綺麗な上面をこちらに向ける形で飾られていました。
大層な名前?と、拵え?がどうのというような事が書かれているらしい紙に、値段の表記は無く、確かに此処に値を書くのは無粋に思えるけども…値段書いてないって怖いわーどんだけするんだよ怖いわー、という感じで眺めていて、
単純に、とても綺麗で、そしてカッコ良くて、見惚れてもいました。
エースも、きっと立ち止まってくれると思います。
で、ただそれだけ、「かっけェ」「キレーだな」それだけで通り過ぎちゃう所でしたが、
「金粉銘古備前助包花押、800年前の刀です」
「はっぴゃく…、すげェ」
とても自然に声をかけられて、そして自然に応えてしまって(※台詞の刀銘は当てずっぽうなネット検索で出会った似た雰囲気な気がする響きのお名前を拝借してます、いつもながらとても適当ですすみません)
そしたらそれから、取っ付きにくそうな名前や飾り方、その堀を埋めるみたいに
その刀について、傍らの鍔について、思わずへぇと言っちゃう蘊蓄まじえて説明してくれるお店の人、マルコ。
こういう風に凄い品なんだお前なんかに買えやしないだろう、みたいな嫌な感じとか一切無く、相手の気持ちお構いなしに自分の知識を自慢したいおっさんな感じも一切無く。
客になれるような財が無い事は明らかな若者相手なのに物腰柔らかく、エースの興味を誘って、好奇心を擽り、知識欲に応える、そんな感じで。
「この細工の作業は一度始めると中断が許されない。睡眠どころか食事もトイレもいけない、手を止めた所で、境が出来てしまう。こっちの作品にはいくつか筋があるでしょう、模様にも見えるけれどこれは休んだ回数です。この筋があるのが近代の作品。昔はこの細工専門の金工が居て、不眠不休でこれを彫ってた。とにかく集中力が要る仕事だったので、二十歳が定年だった」
「二十歳!? おれ、もうすぐ20です…定年って…昔っつってもなんかショックだな」
「ふ、知らない方が良かったですか」
「いや、すげー面白ェ、です。なんか……さっきまでよりこいつらがカッコ良く見える」
「それは良かった。中も見ていきませんか、時間があれば」
「え! ぁ、でもいーんですか…おれとても刀なんか買えないし、あ、なんかってのは、そーじゃなくて」
「くっ、はは、構いませんよ。売りつけようなんて思ってない。今日は暇で、話し相手が欲しかった所だったんです。貴方のように楽しそうに聞いて貰えるのは嬉しくてつい」
「…そ、そういうことなら」
「ありがとうございます」
「あ、あの。話し相手なら、その」
「なんです?」
「敬語ナシとか、駄目ですか」
「苦手ですか」
「なんか居心地悪いというか落ち着かないってーか」
「分かりました、いや…分かったよい。ほら、入れ」
「……よい?」
ってな具合に中に入りましてですね、
お茶なんぞ出されて色々と…
刃の反りとか先端の形がそれぞれ、突く、斬る、叩く、に適した形でどうとか、
それが、その時々の戦のスタイルだったり場所だったり、時代の移り代わりに沿っての変化である事とか、
日本刀の製作方法はロストテクノロジー、オーパーツなんだぜ的な話とかまで、
沢山話してもらったらもうエース大興奮だと思うんす。
エース大興奮だし、そんな子に話してたらマルコも楽しいでしょうし。
置かれてる刀、一振一振それぞれの話とかずーっと出来ちゃうくらいにはこのマルコ刀を愛してると思う
これはエース通っちゃう感じのあれになりませんかなりますでしょう。
今日はこいつの話聞かせてくれよって、一振ずつ。
売れて行く時には、そっかお前行っちゃうのか…大事にしてもらえよ、とか。
一通り聞いたら、あんたの事も教えてくれよ的なことになれよ。
まあ入っていきなさいよ的な所からだけ純度100の妄想です。
そこまでは実際にあって、N●Kの番組のようでいて更に取っ付き易く興味深い話を聞くのがとても楽しかったんですが…
造詣の深い大人の男の格好良さが堪らん感じのマルコと、
そんな人から話を聞く事で受ける刺激と興奮と憧れに輝くエースが見たい、
という気持ちに乗っ取られ、他にもいくつか聞いた筈の話は抜け落ちました。残念!
[しずまる]
PR