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本日電車に乗ったら、偶然同じ車両の中で知り合いに会いました。
…電車や駅で逢って、とかはもう書いた事がある気がしましたが、
実際この身に起こっちゃったんだからしょうがない←
2人の距離感はどんなもんだろう…。
あ。
バンド設定がいいな。
マルコが属する社会人バンドと、
エースが属する学生バンド。
イベントで出会ったのを機に、何度か対バンをしてて、
そうしたら打ち上げなんかで飲んだりしたこともあって。
けど、そんな付き合いだもんで、2人きりで逢ったことはない。
そんな2人。
携帯を見ながら乗り込んだ電車、ドアの傍、
メールの返信に勤しむエース。
送信を終えて携帯を閉じて、
ふと顔を上げたら、見覚えのある、頭。
(あ…。え、マルコ?)
見間違いようのない髪型に、でも少し戸惑うのは、
社会人モードのスーツなマルコを、勿論見た事がなかったから。
見えずらい顔がこっちを向かないかと目を凝らすけど、すぐに焦れて、
すみません、すんませんって人を掻き分けて近付きます。
真後ろまで来て、肩甲骨の当たりを指先でトントンと。
何事かと振り返る表情は、無意識に不機嫌そうで、
けど、エースの姿を捉えると少しだけ眠そうな瞳を見開いて、
それから、ああ、って息で笑って。
エースはなんか微かにそれに、どき、ってなります。
マルコのブルーアイズは知っているけど、ライブハウスとか夜道とかバーとか…そんなところでしか見なかったもので、いやに健全な照明のもとで見るそれの、思いの外に澄んだ色に驚いたりもして。
「よう」
「偶然だな」
「スーツだな」
「ああ」
「初めて見た」
「そりゃそうだよい」
「似合わねェ」
「こら」
悪戯に笑ってひやかす言葉は、勿論嘘です。
本当は、まるで違う人みたいなマルコは、またステージの時とは違う格好よさで動揺してしまったりしてるエース可愛い。
それから、状況的に何処で降りるんだとか、家がどっちだとか、そんな情報交換が出来たりもしちゃいますね。
降りる駅が同じで、近所だって事が発覚するのも美味しいですが、
でもやっぱ降りる駅は違う方が良いです。
マルコの方が遠いと良いな。
のちのち、終電で寝過ごしてしまって、マルコの所に行くしかなくなったり、
それで味を占めてわざと乗り過ごして、帰れなくなった!って入り浸ってもイイ。
それに、一緒に帰る感じになって2人で乗ってて、
エースの駅でドアが開くけどエースは動かず
マルコは意地悪く笑って。
「降りねェのかい?」
「帰してェの?」
なんてやり取りも萌!!
しまった逸れた。
ともかく、エースが先に降りなきゃいけない事が発覚して、
そっかぁ、ってなんかしゅんとして。
けど、その駅までは10分くらい。その間、全然知らなかった相手の日常に、多少触れられる感じの会話を続けて。
もしかしてライブ後の飲みとかで職業くらい聞いてたりしたら、
「嘘だろー?」って言ってたそれが本当なんだなァ、と思ったりして。
で、楽しいんだけど、10分なんてあっという間。
鼻が詰まったような声のアナウンスが、聞きなれた名前の駅を知らせたら、
(着いちまった)
ってぼんやり思って同時に、停車の為にグラついたのを切欠のように、半ば無意識に腕を掴んで。そんでドアが開いたら、その腕掴んだままドアに向かいます。
で、マルコも一緒に下車。
「……」
「……」
「あれ?」
「何だよい」
「何で降りてんの?」
「お前が引っ張ったんだろうが」
「そうだけど、あれ、なんでおれ引っ張ってんだ」
「はァ?」
まさか無意識とは思わずにマルコは笑って。
エースは今になってちょっと慌てて、首を傾げて。
「飯にでも誘われてんのかと思ったよい」
「え、飯!?」
「どうするか…違ったみてェだしなァ」
「違わねェ、行こう!!」
次の電車の時間を示す電光掲示板を見上げたマルコを、再び引っ張るエース。
仕方ねェなという振りをして、笑って付き合ってやる、
そんなマルコは、
エースに引っ張られなければ、
自分がエースを引っ張って、下ろさないようにするつもりでした。
…なんて妄想をしながら、
普通に自分の降りるべき駅で友人と別れて降りた私で御座いました(笑)
[しずまる]
凄いですね、台風…怖いわああああ
12号とか…そりゃあ強力なワケだ…←
皆様にはお変わりありませんでしょうか。
どうぞ皆さんご無事でありますように…。
そんな感じで外に出られなかったので、
前々から、デートの約束してた日がこんな風に大荒れて、
デートがなくなっちゃったマルエーとかを妄想していました。
前日夜、天気予報とか、どんよりと暗い曇天をむすっと睨んで、
晴れろぉぉぉぉおおお!!ってなってるエース可愛い。
でも、結局晴れてくれなくて、
朝に電話したら、やっぱりデートは中止って言われて。
「思ったより荒れてるな…今日は外に出るなよい」
「でも」
「エース」
「…うん」
「いい子だ。またな」
切った電話をベッドに放って、自分もダイブ、からの、じったんばったん。
くっそーーーって布団で一頻り暴れて。
息を乱して動きを止めると、窓を打って揺らす雨風の音が堪らなく煩くて、
腹が立って、腹が鳴って。
とりあえずテレビを付けたりとか、外の音を誤魔化して、
何か食うかと家にあるもので飯を作ったり。
そうして無為に過ごすより他になくなった時間を、大人しくうだうだとしているんだけど、
昼を過ぎたくらいにケータイが光って、
「今日は残念だったな。
今度、何食いたいか考えとけ」
くらいのメールが、マルコから。
滅多にそんなメールとかくれないから、気を遣ってくれてるんだって分かって。
もしかしたらマルコも、同じくらい残念だったのかな、とか。
そしたらもう、やっぱり逢いたくて堪らなくなります。
奇しくも、ふっと外を気にしたら、
雨の音がちょうど、止んでいたりして。
出ますね、あの子は。
鍵と財布と携帯だけを持って、
傘は危なそうだっていうか意味が無さそうなので、
トレーニング用のウインドブレーカーで防備。
普段は電車に乗る距離だけど、
電車が動いてない気がするので走って行きます。
外に出て、すぐは風が強いだけなんだけど、
暫く走ってたら、物凄い降り出して。
全然人に会わないし、街中色んなもの倒れてたりするし、
ああこりゃヤバイな、って途中で思うけど、もう半分くらい来てしまった時点でのコトだったりして。
そんなこんなで、
随分時間をかけて、でもどうにか、マルコのマンションまで到着。
ドアの前まで行って、ピンポンしようと思うんだけど、
絶対に怒られるなぁ、って思ったらちょっと迷いが生じます。
せめて、多少水気を飛ばしてマシっぽくならないかとずぶ濡れな裾を絞ったりしてたら、凄いくしゃみが何回も出たりとかして。
そしたら、ドアが開きます。
中に聴こえるくしゃみってどんだけ…いや、きっと偶然比較的玄関近く(トイレとか?)に居たとか、マルコもマルコで、多少マシなタイミングを狙って車でエースのとこに行こうかと外に出ようとしてたとか。まあいいとして。←
「へっくしょ!!、あ」
「…お前」
「…えっと…、来ちゃった…?」
てへ、ってちょっと引きつった感じで首を傾げるエース。
目を丸くしたマルコは、ちょっとわなわなして、
「この馬鹿…何考えてんだよい!」
「わ、わ」
引っ張り込まれます。
「出るなっつったろい、何で聞けねェ」
「だって、」
「あァ?」
「ごめん」
なんか予想してた以上の剣幕で怒られながら、剥ぎ取られる感じで濡れた服を脱がされ、うっかりドキドキするけど、つれない感じで風呂場に放り込まれます。
冷えきった体には熱く感じるあったかいお湯をシャワーでかけられて、
「あつ」
「……」
「マルコ、濡れる」
「煩ェ」
マルコの服に跳ね返った湯がかかるのを気にするけど、
黙れっていう勢いで言われて湯を頭から浴びせられて。
しばらく、無言の時間が過ぎます。
マルコがあんまりに怒ってるので、エースはなんかもう、しゅんとしてしまって。
マルコに風呂に入れられてるっていう状況なのに、色気とか全然なくて。
マルコも、犬とかを洗うような感じで。
マルコは、エースが来ちゃうの、なんとなく分かってたんじゃないかなー。
だから自分が行ってれば良かったっていう自分への苛立ちと、
言いつけ聞かなかったエースへの憤りと、
でもそれが自分に会いたい一心だっていう可愛さでつい簡単に許してしまいそうな自分の甘さと、
それらに引っ括めて気が立って。
でも、結局目の前でしゅんとしてるエースは可愛いです。
「…マルコ、ごめんな」
「……」
「ごめん」
「……」
「どうしても、逢いたくてよ」
「…わかってるよい」
深くため息ついて抱きしめたら
洗い終わったエースの身体は、すっかりあったまっていました。
「っ、濡れるって」
「今更だろい」
じわりと触れたところから服に水がしみて濡れてくのは気分のいい感じじゃないんだけど、それを越して感じる体温は愛しくて。
「良く来た」
「…おう」
「おれも、逢いたかったよい」
ながーーーーい;;
ああ、もう収拾つかない…
そんで今更ながらなんてベタ過ぎるのこの頭…
今日は輪をかけて…この曇った空のように混濁している…
すみませんでした、そんな今日でした…(むりやりだな…)
[しずまる]